2024 GIANT REIGN ADVANCED 2をテストさせていただきました!
今週10月7日より11月12日までの期間限定でBGHのレンタルバイクに加わる2024GIANT REIGN ADVANCED2が先日到着し、組み立て、整備が完了したためスタッフ小野が実際にコースで試乗してセッティング、ライドフィールの確認を行わせていただきました。
まずは基本スペックの確認から。REIGNはリアホイールトラベル160ミリ、フロントフォークストローク170ミリのエンデューロバイクです。市販状態では前後に29インチホイールを装備しますが、リアホイールは27.5/650Bホイールに交換することも可能なため、近年各社で対応が進んでいるマレット仕様にも対応するバイクです。
さらにロッカーリンクに3段階のフレームジオメトリ変更システム、「FLIP CHIP MAESTRO 3」を装備。ライダーの好みに応じてフレームのジオメトリを変更することも可能です。今回は標準的なMIDポジションで走行しています。MIDポジションですとステアリングのキャスター角は63.9度となります。
こちらはリアホイールを小野の私物の27.5/650Bホイールに変更したマレット仕様。この状態ですとMIDポジションでステアリングのキャスター角は63.1度。ダウンヒルバイクに近い寝たポジションになります。
搭載されるサスペンションユニットリアショックがFOX FLOATの62.5ミリストロークモデル、フロントフォークはFOX 38。リアショックはトラベル160ミリに対して長めのストロークが確保されており、急激な作動感の変化が起きにくい設計です。今回富士見パノラマの全コースを走行しましたが30%サグセッティングでフルボトムはせず、サスペンションの作動感も良好でした。
さてインプレッションから。まずコースコンディションはドライからセミウェットが混じる良好なコンディション。最初に前後ホイールとも29インチを装備する標準の仕様で走行し、そのあとリアホイールを27.5/650Bホイールに変更して走行しています。リアショックのエア圧は30%サグを確保する210psi、フロントフォークはエアボリュームスペーサーは1個のみ挿入、エア圧は当初15%サグを確保する95psiでスタートし、最終的に20%サグを確保する85psiまで落としています。タイヤのエア圧はリアホイール2.3bar、フロントホイール2.0barで固定。タイヤインサートは使用していません。ちなみにテストしたスタッフ小野の体重は84kg、身長は175cmです。まず前後29インチホイール装備の状態から。走行開始して最初感じたのは、低速域ではサスペンションに少し硬さを感じましたが中速域からは安定感が一気に増すということ。特に前輪の接地感の良さは特筆モノ。どんなに荒れたコーナーでも急傾斜のロックセクションでも前輪がビッタリ地面に食い付くので自信を持ってトライできます。一方でリア荷重が抜けると曲がりにくさがありますので、意識的に姿勢を低く、リア荷重を意識して大胆に動かすと面白いほどよく曲がります。27.5/650Bホイールのバイクを今まで乗っていらっしゃた方にとっては多少扱いにくさがあると思いますが、前輪の接地感は盤石ですので自信を持ってアグレッシブに動かすことができました。特に荒れたテクニカルセクションや急傾斜のタイトターンを繰り返すセクションでは素晴らしいスタビリティを発揮してくれます。
続いてはリアホイールを27.5/650Bホイールに変更したマレットでの状態です。リアホイールが小さくなることでステアリングキャスター角が63.1度になり、一気にダウンヒルバイクライクな操縦感覚になります。面白いほど簡単にバイクをバンクさせられるようになり、高速フラットターンなどでの安定感も大きく向上しました。一方で逆にリアホイールに29インチが入っていたことに対する差を感じる場面も多く、特に荒れた路面のタイトターンなどでは失速感を大きく感じるようになりました。路面が比較的滑らかですと小回りも利き鋭く曲がれますが、コーナー中に岩や根っこなどのバイクが上下に動く障害物があるセクションではリアが引きずられる感覚がありホイール直径の差を感じます。ですが前後29インチホイールを装備していた時に比べて扱いやすさは間違いなく向上します。またリアサスの動きが大きく変わり、路面に張り付くような追従の良さがありました。BBハイトがわずかに深くなっているほか、シート角も深くなっている影響かもしれませんが、リアに29インチホイールを装備している時に比べ、サスペンションの動きがよりマイルドになった感があります。
最新鋭のエンデューロバイク、REIGNはとても懐が深く楽しめるバイクです。低速では路面追従の良いサスペンションがビギナーの方でも自信を持って難しいセクションにトライするのをアシストしてくれそうですし、中速域を超えると一気に安定感が上がり、特に荒れたコースで素晴らしい操縦性を見せてくれました。車重も軽く、ペダリング時のキックバックが少ないMAESTROサスペンションシステムですのでトレイルにももちろん連れ出せます。さらに標準のセッティングに慣れたところでフリップチップの変更やマレット仕様へ変更すればまた新しい表情を見せてくれます。コースによってセッティングを変えてみたり、今までトライできなかったセクションに果敢にチャレンジしてみたり、もしくは週末にエンデューロレースやダウンヒルレースに出てみても良いと思います。最新鋭のエンデューロバイク、REIGNをレンタルできるのは11月12日まで、ぜひお早めにご体感下さいませ。